カービングの伝道師！ウエストスノーボードスクールを率いる谷口 淳

Q１：今シーズンもお疲れ様でした。谷口さんにとって、思い出に残るような出来事があれば教えてください。

谷口：今シーズンはシーズン頭に肩を怪我して手術をするという、とても不安なスタートとなりました。そのことで、非常に慎重に滑ったシーズンでした。その中で、とても印象に残った事はいくつかあります。菅平で開催されたREAL THE 17という大会ではデュアルでカーブ技術を競う大会。その決勝2人に残り仲間と対決して滑れた事。そして、4月に野沢温泉で開催されたSBMに参加して、スノーボードを自由自在に操るハイレベルな滑りが見れた事、またその大会でベストカーブ賞をいただけた事。今シーズン、さまざまなジャンルの滑りを見る事ができて、まだまだスノーボードが上手くなりたい！と思いました！

Q２：怪我で手術されたんですか！？それは大変でしたね。その後、素敵なシーズンを過ごされたとのこと、良かったです。カーブ技術を競う大会では、具体的にはどんな風に競うんですか？ジャッジウケするポイントとかもあったりしますか？

谷口：カービングの技術を競う大会はテクニカルというジャンルで、テク選や技術選と言われます。オーソドックスな内容は、設定された斜面で与えられた種目を複数種目滑って、下でジャッジが点数をつけるという大会です。例えば、ミドルターン、ショートターン、フリーランみたいな種目です。この大会は比較的参加しやすく、未就学児から70歳の方まで参加されています。ちなみに私が出たREALは、決められた種目を予選で滑り、上位者による決勝トーナメントがあり、デュアルで滑ってどっちが良かったかジャッジが旗を上げるという少し特殊で盛り上がる大会です。このような大会では、ジャッジにアピールする滑りが必要で、絶対的に必要なのはスピードです。ハイスピードで滑る中で、スムーズな切り替え、切れ味の良い抜けといったボードの走りがポイントです。あとはハイスピードの中でターン中に入るトリックなども評価に繋がります。

Ｑ３：大会って言うと、ちょっと敷居が高いイメージがありますが、参加しやすく年齢層も幅広いのであればお祭り気分でも参加できますね♪昨年のインタビューでもお伺いしましたが、谷口さんは『ウェストスノーボードスクール』を運営されていらっしゃいますが、こういった大会に向けてのレッスンなんかもあるんですか？

谷口：テク選に向けて大会前にレッスンキャンプを開催しています。また、バッジテスト、テックテストやイントラ実技検定の対策レッスンも常時開催しておりますので、レベルに合わせたレッスンを受ける事ができます。最近ではプライベートレッスンが人気で、ご希望に合わせてレッスンを受講していただけます。そして気に入ったイントラを指定していただくこともできますよ。

Ｑ4：指名もできるんですねー！！プライベートだと、付きっきりで自分の改善点を教えて貰えるので良いですね。技術認定テストは、どんな方が受けられるんですか？

谷口：このテストは、カービングやスノーボードの基礎技術の今の実力を知りたい人、また、JSBAインストラクターやJSBAパトロールとして働きたい人などが受けておられます。特に、インストラクターになるための第一段階はJSBA1級取得になりますので。

Ｑ5：谷口さん自身も、またまだ上達を目指されているとのことですが、どのような練習をされているんですか？

谷口：沢山滑るというより、しっかりとメリハリをつけて短期集中で滑ります。フォームやカービング、内容にこだわらず、山をフリーランすることが1つ。種目に合わせて基礎的な練習、例えば、サイドスリップやポジション確認など低速での練習がもう1つ。これに加えて、普段のクラブウエスト活動の中で私が考える練習を、生徒と一緒にやることが私の練習です。もちろんクラブでは、各個人に合わせたウィークポイントの発見や技術の向上が中心ですが、それに加えて私が考える滑りに向けた練習をしてもらうことで、生徒自身の色々な成長が期待できると思っています。生徒と一緒に自分も成長できる環境が最高の練習時間です。

Ｑ6：生徒さんと共に成長できるなんて、本当素敵な環境ですね。経験豊富なコーチ陣と、コミュニケーションを取り合いながら、生徒さん自身も一緒に成長を感じられる魅力的なスクールですね。最後に、谷口さん自身と、スクールにとっての来シーズンの目標があれば教えてください。

谷口：私自身の目標としては、デモンストレーター認定を受けることと、更なるカービング技術の向上と探求です。ウエストスノーボードスクールとしては、多くのお客様の『できた！』をサポートして笑顔でまたスノーボードしたい！またゲレンデに来たい！と思ってもらえるスクールを作り上げていきます！

Photo by SAM