「時間を有効に」努力し続けるサラリーマンボーダー/馬淵学

「時間を有効に」努力し続けるサラリーマンボーダー/馬淵学

オフは小布施QUESTに通い、冬はパークをメインに攻めの滑りを楽しむ馬淵学。「雪が降ったらパウダーを滑ったり、ピステンの綺麗なバーンを滑って、地形を使って遊ぶのも好き」という彼の職業は会社員。スノーボードを職業にすることは考えなかった? 働きながらうまくなるには? いろんな話を聞いた。

—19-20シーズンはどんなシーズンでしたか?
馬淵:小雪に悩まされるシーズンでした。僕はオフシーズンに、小布施QUESTでジャンプの練習をしているのですが、先シーズンは小雪でなかなかいいサイズのキッカーができず、オフシーズンのトレーニングの成果を試せなくて残念でした。でもそのお陰で、しっかりターンの練習ができました。手応えを感じるくらいフリーランが上達した気がします。滑りの幅も広がりました。パウダーもあまり滑れなかったので、来シーズンはたくさん降ってほしいですね。

—大学生から本格的にスノーボードを始め、4年でプロ資格を取ったそうですが、 どういうことがきっかけでプロを目指し始めたのですか? 
馬淵:学生時代、先輩に「全日本学生大会」に誘われたのがすべての始まりでした。大学2年の時に初めて出場して、初戦は予選落ち。その時「来年は表彰台に立ちたい!」と目標ができたのがきっかけです。それから必死に練習して、翌年は3位入賞。翌々年にはプロ昇格を決めました。

—今は会社員だそうですが、大学を卒業してスノーボードで生計を立てていくことは考えなかった?
馬淵:もちろん、スノーボードを仕事にしようと思いましたし、大学卒業後3年間はプロとしてスノーボードを仕事にして、試行錯誤しました。大好きなスノーボードを仕事にしようとした結果、自由に滑ることが減ってきて……。なので「お金を稼ぐこと」と「スノーボード」を完全に分けることにしたんです。

—仕事をしながら限られた時間の中でライダー活動をしていくのは大変だと思います。シーズン中はどのように動いていましたか? また、時間を有効に使うために行 なっていること、普段から考えていることなどはありますか?
馬淵:仕事は土日休みなので、シーズン中は毎週末にどこかの山に滑りに行っていました。仕事終わりにナイターに行ったりもしました。「時間は自分で作るものだ」と松岡修造が言っていたのですが、その通りだと思います。普段から5年後、10年後の自分の姿を考え、夢みたいな遠くの目標を持って、それに向かって1日1日、近い目標をクリアしていく。そういう方法で、時間を有効に使う努力をしています。

—「休みの日しか山に行けない」「だけどうまくなりたい!」という社会人が多くいます。そういう人たちに向けて「限られた時間の中でうまくなるためのアドバイス」があれば教えてください。
馬淵:うまくなるには、うまい人に聞きましょう。それが一番早いです。ただスノーボードは感覚のスポーツなので、自分と同じ感覚の人とそうでない人がいます。自分と同じ感覚の人にアドバイスをもらうと、効果抜群です。仕事終わりでも営業しているスキー場や、練習施設に行ける環境を作るのも大事です。とにかく、少ない時間でも滑ればうまくなります。

—ちなみに、今使用しているボードは?
馬淵:ボードはARCHITECT 148(HEAD snowboards)。このモデルは、パークで使いやすいです。ジャンプで反発があるので人より高く飛べるし、板の真ん中が柔らかいのでトーションもきくので操作性抜群でお気に入りです。

—バインディングとブーツは?
馬淵:バインディングは、SLAB.ONE(SP Bindings)、ブーツはEIGHT BOA(HEAD snowboards)です。SPのバインディングは、他社のに比べてホールドがしっかりしています。その中でもSLAB.ONEはかなりガッチリしていて、ライディングを支えてくれています。脱着が早いのもおすすめポイントです。EIGHT BOAは、付属のフレックスアジャスターで硬さの調節ができるのがすごくいい。使っているとどうしても柔らかくなってきてしまうけれど、アジャスターで調節することで、調子のいい硬さをキープできました。インナーは熱形成できるので僕の足に完全にフィットしてくれるのもいい。防水性も高くて、春でも濡れなかったのがよかったです。

—オフシーズンはどういう動きをしていく予定ですか?
馬淵:普段なら、小布施QUESTに毎日のように滑りに行って、ジャンプやジブの練習をしていますが、シーズン終盤にヒザをケガしてしまい、今はリハビリ中。トレーニングはまだできません。まずはこのケガを治します。

—今後はどのようなことを目標に活動していきたいですか?
馬淵:サラリーマンスノーボーダーにとって憧れの存在になっていきたいです。滑りがうまくて、私生活も充実していて、目標にされるような、そんな存在になりたいです。

【Profile】
馬淵学(まぶち・がく)/1994年1月18日生まれ、愛知県出身。
■身長/160cm ■スタンス/48cm
■アングル/ 前6度、後ろ-6度
■ホームマウンテン/X-JAM高井富士
■好きなライディングスタイル/フリーライド